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2026年04月24日

600兆円規模のイスラム金融市場が仮想通貨と接続──欧州銀行級カストディ「Taurus」が初のシャリア準拠L1「ZIGChain」を正式支援

 600兆円規模のイスラム金融市場が仮想通貨と接続──欧州銀行級カストディ「Taurus」が初のシャリア準拠L1「ZIGChain」を正式支援
#### 発表の核心 ― 業界初の「銀行級×シャリア準拠」統合 Taurusは4月23日、「Taurus-PROTECT」でCosmos SDKベースのL1「ZIGChain」を正式サポートすると発表した。これにより、ZIGChainのネイティブトークン「ZIG」の機関保管が可能となり、銀行・アセットマネージャー・プロ投資家が、既存の信頼・ガバナンス・業務継続性フレームワークを経由してZIGChainエコシステムにアクセスできるようになる。欧州銀行水準のカストディ事業者がイスラム金融対応チェーンをネイティブ・サポートするのは、これが世界初となる。Taurusは2018年設立のジュネーブ拠点企業で、世界13拠点を展開し、30を超えるブロックチェーンプロトコルに対応。過去にはドイツ銀行、ステートストリート、UBS(旧クレディ・スイスが主導した6,500万ドルのシリーズBを含む)などを顧客・パートナーに持つ。 #### ZIGChainの独自性 ― シャリア認証を取得したL1 ZIGChainは、シャリア準拠の機関投資家向け金融商品に最適化して設計されたことを標榜する、業界初のレイヤー1である。2025年6月25日にメインネット・ベータを稼働させ、2025年12月には正式にシャリア認証を取得した。1億ドル規模のエコシステムファンド(DWF Labs、UDHC Finance、Disrupt.com出資)と、AI×DeFiに焦点を当てた2,500万ドルの「DeFAIファンド」に支えられている。同チェーン上では、世界初のシャリア準拠RWA(現実資産)トークン化プラットフォーム「Zamanat(ザマナート)」が稼働し、母体のソーシャル投資プラットフォーム「Zignaly」は60万人以上のユーザーと150名超のファンドマネージャーを抱える。基盤のCosmos SDKはEVM互換を備え、SolidityおよびRust(CosmWasm経由)による開発が可能だ。 #### 市場規模 ― 10兆ドルに迫る「未接続市場」 ロンドン証券取引所グループ(LSEG)とIslamic Corporation for the Development of the Private Sectorの共同レポートによれば、世界のイスラム金融資産は2024年末時点で5.98兆ドルに達し、2029年までに年率約10%で9.7兆ドルへ拡大する見通しだ。スタンダードチャータードも、2024年の5.5兆ドルから2028年には7.5兆ドル規模(36%増)と予測している。スクーク(イスラム債)市場は2024年に残高1兆ドルを突破し、上位保有国はイラン(2.24兆ドル)、サウジアラビア(1.31兆ドル)、マレーシア(7,610億ドル)で全体の72%を占める。一方、MIT Sloan教員のImran Sayeed博士は「約4兆ドルの暗号資産市場と約5兆ドルのイスラム金融市場の交差領域は事実上ゼロに等しい」と指摘しており、今回の連携はこの空白領域に機関投資家の資金を送り込むための決済・保管レールを敷く試みである。 #### Taurusの広がる中東・湾岸戦略 Taurusは2025年にベルギー大手KBCやUAEのZand(同国初の規制対応AEDステーブルコイン発行体)との提携を発表するなど、欧州のコンプライアンス水準を湾岸市場に持ち込む動きを加速している。同社マネージングディレクターのBashir Kazour氏は「資産やブロックチェーンに依存しない中立的なインフラ」を戦略軸と明示。ZIGChain共同創業者のAbdul Rafay Gadit氏は、今回の対応を「機関投資家展開に向けた重要な一歩」と位置付けた。 ## 【事業開発に関するインサイト】 1. Taurusは機関投資家向けの新たな資産管理ソリューションを提供する。 2. シャリア準拠の金融商品を通じて、イスラム市場における機関投資家の参加を促進する。 3. 暗号資産市場とイスラム金融市場の交差に関する新しいビジネスチャンスを発見する。 #### 出典:NADA NEWS(2026年4月24日)/Taurus公式リリース・AlexaBlockchain(2026年4月)/Arab News掲載LSEG・ICD共同レポート(2025年10月)/Standard Chartered『Islamic Banking for Financial Institutions』(2025年12月)/Cointelegraph・Globenewswire(ZIGChainメインネット、2025年6月)/PRNewswire(ZIGChain Summit 2025、2025年4月)/Phemex・CoinMarketCap(ZIGChain技術仕様)/The Block(Taurus-NETWORK、2025年4月)
監修

石田陽之(いしだあきひさ)

Cabinet株式会社 代表取締役

2017年より、一貫してトークンやNFTの活用、ブロックチェーンゲームの企画・開発、NFTを活用した事業開発に従事。大手エンタメ上場企業を始め、80件以上のブロックチェーンプロダクトに対し事業責任者や設計、PM、アドバイザー等、様々な立場でブロックチェーン関連の事業開発に関わってきた。2021年よりCabinet株式会社を創業。

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