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2026年04月15日

SBI Chiliz、東京ヴェルディとファントークンのMOUを締結。Jリーグ初

SBI Chiliz、東京ヴェルディとファントークンのMOUを締結。Jリーグ初
東京ヴェルディとSBI Chiliz株式会社は2026年4月15日、日本国内でのファントークン導入に向けた共同検討に関する基本合意書(MOU)を締結した。SBI ChilizがJリーグ所属クラブと基本合意を締結するのは今回が初めて coinpostで、国内プロスポーツにおけるWeb3活用の具体的な動きとして注目される。 SBI Chilizは、SBIホールディングスの連結子会社であるSBIデジタルアセットホールディングスと、スポーツ向けブロックチェーンChiliz Chainを運営するChiliz Groupとの合弁会社 coinpost。今回の合意に基づき、両社はファン投票、デジタル特典、参加報酬を活用したイベントや学習コンテンツの企画を共同で検討する方針。さらに、日本の法規制に準拠した形でのファントークン導入に向け、運用体制・技術・コンプライアンス面における枠組みの整備も並行して研究 coinpostする。 Chiliz Groupは、FCバルセロナ、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・シティなど世界トップクラブのファントークンを展開し、独自ウォレット兼ファンエンゲージメントプラットフォーム「Socios.com」のユーザーは200万人を超える coinpost。同グループのグローバルプラットフォームとJリーグクラブとの連携は今回が初で、グローバルブランドであるChilizが日本プロスポーツ市場にアクセスする足がかりとなる。 Chilizのビジネスモデルは独特だ。各スポーツ団体は「ファントークン・オファリング(FTO)」を通じて限定発行量のトークンを販売し、保有者は投票・VIP報酬・NFT特典などのエンゲージメントを得る。基軸通貨のCHZで購入する仕組み。Chiliz ChainはEVM互換のL1で、Binance Smart Chainのフォーク。Proof-of-Staked-Authority(PoSA)を採用 CoinMarketCapしている。 一方で、ファントークン市場は2021年ピーク以降、厳しい調整局面を経験。FCバルセロナ(BAR)は2021年4月の72.55ドルの過去最高値から2026年2月には0.42ドルまで下落 Fantokensし、約99%の下落となった。PSGトークンの時価総額も2026年4月時点で約1,380万ドル規模にとどまる。それでも、ガバナンス・エンゲージメント・特典という機能価値は残存しており、投機フェーズから「ファンロイヤルティ・ユーティリティ・フェーズ」への移行が業界の課題となっている。今回の東京ヴェルディ連携は、"ユーティリティ型トークン×ローカル市場×規制整合"の再挑戦と位置づけられる。 ## 事業開発インサイト ## ## ① Jリーグ参入は 「日本スポーツ×Web3」市場の本格稼働の号砲 ── ただし勝機は"ユーティリティ設計"次第 東京ヴェルディのMOU締結は、J1・J2全60クラブへの波及効果を想定した布石と読める。Jリーグは年間観客動員約1,100万人、売上高約1,300億円規模のマーケットで、熱量の高い固定ファン層が投票・グッズ・ファンクラブに対する支出意欲を既に持っている。一方で、Chilizの海外事例が示すように、ファントークンは投機フェーズを過ぎれば価値が99%下落するリスクを内包する。日本市場で勝つには、「トレーディング対象」ではなく「ファンクラブ会員権の進化系」として設計し直すことが鍵となる。 事業開発への示唆: - 既存のファンクラブ(年会費3,000〜10,000円)をトークン化し、①年間投票権、②試合観戦優先権、③選手との交流、④公式グッズの優待などを組み込む設計 - *"クラブ運営への参加型資本"としての位置づけで、単なる投機資産ではなく「長期保有インセンティブ」を重視するトークノミクス設計 - *日本語コミュニティ運営(Discord、LINE OA、Xコミュニティ)を担う専門BPO事業者の需要が生じる ## ## ② SBIが握る "金融ライセンス × Chiliz技術" 参入障壁の高さがJリーグ全体のデファクトに結びつく可能性 注目点は、国内でこのビジネスを実装するのに必要な以下の要素をSBIグループだけが現時点で同時に保有していることだ: - 暗号資産交換業ライセンス(SBI VC Trade) - 金融インフラ・銀行機能(住信SBIネット銀行) - デジタルアセット基盤(SBIデジタルアセットホールディングス) - Chilizとの資本・事業アライアンス(SBI Chiliz合弁) - プロスポーツ領域へのアクセス(SBIと野球・サッカー界のチャネル) これは他の国内プレイヤー(bitFlyer、coincheck、GMOコイン等)が容易に模倣できない垂直統合型のポジション。J1・J2クラブがファントークンを検討する際、事実上の一社独占的パートナーシップとなる可能性が高い。 事業開発への示唆: - 他のJクラブ・プロ野球球団(特に楽天、ソフトバンク、オリックスが運営体)・Bリーグ球団は、SBI Chilizとの協業か、独自プラットフォーム構築かの二者択一を迫られる - コナミ(ウイイレ/eFootball)、サイバーエージェント(AbemaTV)、メルカリなど、日本のスポーツIP・エンタメ領域の大手は、独自のファンエンゲージメント×Web3プラットフォーム開発で対抗する可能性。この領域でのM&A・資本業務提携が活発化する公算 - スポーツ選手個人のトークン化(選手パーソナルトークン)は、SBI Chilizの規約外で独立したスタートアップが参入できるホワイトスペース ## ## ③ "規制整合型Web3の日本フォーマット"が国際標準になり得る ── アジア展開の布石としての価値 Chiliz GroupのCEOドレフュス氏が「日本をイノベーションとファン文化の分野で世界でも最も重要な市場の一つ」と位置づけ、教育・コンプライアンスを基盤とした責任ある導入を強調した点は戦略的に重要だ。これは、Chiliz/Sociosがこれまで海外で直面した投機的批判・規制リスクを、日本の厳格な法規制に"適合させた設計"に昇華させ、規制整合型Web3の国際参照モデルとして日本を活用する意図を示している。 事業開発への示唆: - 日本で確立されたコンプライアンス手法・開示ルール(資金決済法、金融商品取引法、暗号資産交換業規制)を、韓国・シンガポール・タイ等のアジア諸国へ"輸出"する機会。国内事業者(SBI、野村、MUFG等)がアジア展開の入口を押さえる商機 - JクラブのファントークンがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)やアジアカップ等の国際大会と連動すれば、日本をハブとしたアジアスポーツ×Web3経済圏を形成可能 - ファンコミュニティの国際化:Jリーグの海外ファン(特に東南アジア・中国)をファントークンを通じて捕捉し、"コンテンツ輸出×デジタル経済圏"モデルを構築する機会。国内スポーツビジネスの長年の課題である"海外収入比率の低さ"を根本的に解消する可能性 - 公営競技(競馬、競輪、競艇)やプロ野球の興行系IPへの水平展開も視野に。規制整合モデルが確立されれば、スポーツ外のエンタメ(アニメ、声優、アイドル)へのトークン化も現実味を帯びる
監修

石田陽之(いしだあきひさ)

Cabinet株式会社 代表取締役

2017年より、一貫してトークンやNFTの活用、ブロックチェーンゲームの企画・開発、NFTを活用した事業開発に従事。大手エンタメ上場企業を始め、80件以上のブロックチェーンプロダクトに対し事業責任者や設計、PM、アドバイザー等、様々な立場でブロックチェーン関連の事業開発に関わってきた。2021年よりCabinet株式会社を創業。

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